マクラとマスク



中條正義(88)が亡くなったと報道があり衝撃を受けた 2021.10.28 、ほぼ日・今日のダーリンは、マクラからマスクのお話しでした。



中條正義の作品の一部



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・ほんとにどうでもいい話から書きはじめるのだけれど、最近はちょっと距離をおいているツイッターで、毛だらけの見慣れない写真を見た。添えられているのは、たった二文字「VS」だけ。左上から逆さにぶら下がっているナマケモノ、右下には草をくわえたカピバラがいる。たしかに、たがいに見合っているから「対決」と言うなら、それもありかなぁという感じ。投稿しているのは笑いの本職だ、有吉弘行さん。逆さのナマケモノの姿は、一見なんだかよくわからない。カピバラのほうも、「ただ、そこにいる」感じ。「ナマケモノVSカピバラ」なんて、いままでだれか一人でも考えた人間がいただろうか。どちらも対決するには戦闘能力が低すぎるだろう。そして、ご当人たちも、その気があるとは思えない。この写真を撮影した人がどうして撮ったのかもわからない。世界は広いし、歴史も長いし、人は想像を続けてきた。たいていの情報は出尽くしているとも言われる。そんな細かい網の目をくぐるようにこの対決があった。
ああ、世界にはまだ名付けられてないものがある。
ライオン対トラ、タコ対ウツボ、ゴジラ対キングギドラ、とうちゃん対かあちゃん、ヤクルト対オリックス…。無数の対決が考えられてきたけれど、どこのだれが「ナマケモノ対カピバラ」を対決させようと考えただろう。クリエイティブとやらの生まれる場面は、まだまだいくらでもあると勇気づけられるような瞬間だ。ただし、実際にナマケモノとカピバラの対決が、プロレスのリングで観られたとしても、ウケるかどうかはちょっとわからない。でも、現実にウケるかウケないか以上に、そんなタイトルマッチ名が、大書されているポスターが、おれをはじめとする世界のバカモノたちの注目を惹かないはずもないとは思うのである。
以上をマクラとして、今日書こうとしたのは、次のことだ。日本人は感染者数が減っても、確実にマスクをしている。こういう「念には念を入れる」ことができる人たちなのだ。ただ、いつやめるかについては、それぞれ考え中だと思う。
今日も、「ほぼ日」に来てくれてありがとうございます。油断はしないけれど、出口戦略もよろしくね、と思っている。
( ほぼ日刊イトイ新聞「 今日のダーリン 」2021.10.28 )

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ちなみに、【 毛だらけの見慣れない写真 】はこちら。
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マクラとは落語の用語で、"導入" とか "前振り" みたいな意味のお話しです。落語家が高座をはじめる時は、枕-本編-オチ の順に話すのはご承知の通りでマクラを聞けばだいたいどの落語に話が展開していくのか予想がつくというものです。

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しかしどうしたことか、なにをもってしてか、糸井重里さんは「 毛むくじゃら 」の写真から話をはじめます。ああ、久しぶりにTwitterなんかを開いて見ていたのですね?( いや、糸井さんはRTはすごくされていたみたいだから、何かネタを物色していて有吉さんのこの写真に決めたので、便宜上そういう導入にしたのでしょう? ) それで、毛むくじゃらの彼らが戦闘する?! → いやしないよね?じゃどんな戦闘ならみんなが楽しむのか? → タイムリーな話題でいうなら「 ヤクルトvsオリックス 」?! → いや、やっぱりナマケモノ対カピバラでしょう! そのポスターが出来た事を想像してごらん? という具合に堂々巡りを存分に楽しませてくれたのです。( おっと、仲條正義さんはそんなポスター、作りませんよ?絶対に。笑 ) 


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そして急に、その話はマクラだよっ!オレが今日言いたいのは「 みんないつまでマスクをするんだろうね? 」って話だよっ!とまとめに入ります。 戦闘 → プロレス → マスク( お面 ) → コロナ対策の医療用のマスク というわけです。 そうですよね、でも、何日間も感染者ゼロだった地域から突然1人2人と感染者が出たりします、どこで移って来たのでしょう?というなんとも不気味な現象が起こっているのですから、まだまだ予防に越したことはないと思うのですが、今後どのようになっていくのでしょうか。 そうそう、塩野義製薬が日本産ワクチン製造に取り掛かるとの話題もありましたものね、それでは私くしたちも、快方に向かうことを切に願いましょう。ということで本日の「 ほぼ日今日のダーリン備忘録 」でした、ちゃんちゃん!


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……

よい文章よい気持ち

いらっしゃいませ。 ちょこちょこ、文例になるコラムを書いてあげています。 参考までに、どうぞ。

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